憂慮される保守派分断工作
米慰安婦決議問題に関連し、安倍首相のお詫び発言が報道されましたが、これによって保守層からも安倍首相に対する批判の声が強くなっているようです。
ただ、これはNHKの報道なのですから、保守分断工作の一環ととらえるべきであって、安倍首相を批判するのは敵の作戦に乗っかってしまうことを意味するのではないでしょう
か。
そこで、今回は安倍首相を支持することの意味を考えてみたいと思います。また、前回の「国連幻想の終焉」の続編でもあります。
戦後レジームとは何か
安倍首相は、戦後レジームからの脱却ということを言っていますが、戦後レジームとはいったい何なのでしょうか。これは戦後レジームを構築した人の考え方を検証すれば直ぐにわかることですか、一言で言えば、「日本弱体化」ということです。
ご存知の方も多いと思いますが、イギリスの歴史学者であるクリストファー・ソーンの著書「米英にとっての太平洋戦争」によれば、ルーズベルトは日本人を日本に隔離して衰退させ、民族として滅亡させようとしていたのです。要するに、ジェノサイドが目的だったのです。
ところが、戦争中にルーズベルトは死んでしまい、トルーマンはそこまでは考えていなかったので、日本人は滅亡させられることはありませんでした。
このことは、ポツダム宣言を読めばわかります。ポツダム宣言には「吾等ハ日本人ヲ民族トシテ奴隷化セントシ又ハ國民トシテ滅亡セシメントスルノ意圖ヲ有スルモノニ非ザル」と書いてありますが、そもそも日本国民を滅亡させようとする意図がなかったのであれば、このような文章になるはずはないですから、この文章は、ルーズベルトは、日本国民を滅亡させようと意図していたけれども、トルーマンはそこまでの意図はないという意味でしょう。
ところが、トルーマンは、ルーズベルトの後継者でしたので、ジェノサイドまではしないにしても、日本を徹底的に弱体化することにしました。そして、日本弱体化計画=戦後レジームの三つの柱が日本国憲法、国際連合、そして反日自虐歴史教育なのです。
日本弱体化のための日本国憲法
日本国憲法の最大の欠陥が第9条であることは明白でしょう。日本以外のすべての国が軍隊を保有している中で、日本だけが軍隊の保有と武力行使を禁止されたらいったいどうなるのか。
最近では日本人の間にも理解が広まってきていますが、実は外交力=軍事力なのです。国際社会においては、紛争を公権的かつ最終的に解決する裁判所のような制度もなければ、正義(というものがもしあると仮定したとして、これ)を実現するための手段もありません。
具体的に言えば、韓国が竹島を侵略したからといって、警察が助けに来てくれるわけではありませんし、中国が円借款を返さないと言い出したとしても、裁判所が中国の財産を差し押さえてくれるわけでもないのです。
外国にこのような無謀な行動をさせないためには、「そんなことをしたら、日本に痛い目にあわされる」と思わせるしかないのが国際社会の現実ですから、軍事力のない国は外交力もないのですし、外交力は軍事力に比例するのです。
国際社会でアメリカが一番偉そうにしているのも、アメリカが世界一の軍事大国だからであり、日本が中国はもちろん、韓国にまでなめられてしまうのも、日本には事実上の軍隊はあっても、それを行使することが極めて困難であるからです。
このように、日本国憲法第9条の目的は、軍隊の保有と武力行使を禁止することによって、日本を外交上無力の国にすること、言い換えれば、外国の言いなりにしか生きていけない国にすることにあります。
日本国憲法が日本を弱体化するための憲法であることは明白でしょう。
日本弱体化のための国際連合
国連とは何かというのは、前回の「国連幻想の終焉」に詳しく書かせていただきましたが、国連とはアメリカ(+イギリス)を盟主として、日本とドイツを仮想敵国とする軍事同盟です。
日本とドイツが再び連合国にとっての脅威とならないように、連合国=国際連合が日本とドイツを監視し、必要があれば武力行使するための軍事同盟なのです。
日本国憲法が日本の内側から日本を弱体化するための制度であるのに対し、国際連合は日本の外側から日本を弱体化するための制度なのです。
だから、日本が国連に加盟するということは、当時の世界情勢からやむを得ないことであったのかもしれませんが、とても奇妙なことであり、もちろん、日本が常任理事国になるというのも大変奇妙なことなのです。
日本弱体化のための反日自虐歴史教育
日本国憲法と国際連合によって、日本を内外から弱体化するための制度ができましたが、アメリカはそれだけでは満足しませんでした。
そこで、日本人は、虐殺、強盗、強姦など暴虐の限りを尽くした世界に恥ずべき犯罪民族だという贖罪意識を植えつけることによって、日本人が日本人であることに誇りをもてないようにし、日本人を心の中から弱体化することにしました。
東京裁判というまったく裁判の体裁をなしていない茶番劇も、反日自虐歴史教育の一環だと考えるとわかりやすいでしょう。要するに、あれは裁判の形だけを借りた反日自虐歴史教育なのであり、贖罪意識を植えつけるためのものだったのです(もちろん復讐という意味もありますが)。
民主主義国際連盟への動き
戦後を終わらせるために何が必要なのか?それは戦後レジームとは何かがわかれば、答えはもう明らかです。
日本国憲法、国際連合、反日自虐歴史教育をすべてぶち壊すことによってしか戦後を終わらせることはできません。安倍首相が憲法改正と教育再生に熱心なのも、戦後を終わらせるためでしょう。
しかし、安倍首相は国連をぶち壊すとは言っていません。むしろ、常任理事国入りを目指すと言っています。安倍首相は国連については本当はどのように考えているのでしょう。
安倍首相も、国際連合というものが存続する限り、常任理事国入りを目指すのでしょうけれども、民主主義国際連盟への動きというものも、少しですが見えてきています。
まず、日米同盟はますます強化される方向に進んでいますが、さらにハワード豪首相が来日した際、日豪安保協力宣言が署名されました。
http://www.sankei.co.jp/seiji/seisaku/070313/ssk070313005.htm
久間章生防衛相は、「基本的価値観を共有する日米豪3カ国は国際社会の諸問題で緊密に連携、協力を行っており、今後も協力を推進したい」と述べているのですから、日米豪による安保体制ができつつあることは明らかでしょう。
ところで、先月20日にチェイニー米副大統領が来日しており、日本では「何しに来たんだ?」という声が上がりましたが、北朝鮮問題の協議もさることながら、日米豪安保体制を確立するための意見調整と考えれば、このタイミングでのチェイニー米副大統領来日は非常に納得できます。
また、以前にも取り上げましたが、4月上旬に日本近海で日米印が共同訓練を行います。これは日米豪にインドも加わる安保体制を目指す動きではないでしょうか。
そして、言うまでもないことですが、米英はもっとも緊密な同盟国です。日本、アメリカ、イギリス、オーストラリア、インドという民主主義・自由・人権・法の支配・市場経済などの基本的価値を共有する国家による軍事同盟ができつつあることを予感させます。
小生には、国際連合から民主主義国際連盟への動きが密かに始まっているように思えてなりません。
戦後レジームからの脱却
小泉首相は、国民からの人気はありましたが、小生にはしっかりとした思想や政治哲学などはあまり感じられませんでした。もちろん、靖国神社に参拝し続けたことなど評価できる点もありますが。
これに対し、安倍首相は、小泉首相のような人気はなく、あまり国民にアピールするのも上手くはなさそうですが、真の保守政治家に思えます。
憲法を改正し、教育を再生させてようとしているのであり、しかも新たな国際秩序の構築を目指しているようでもあります。
これが安倍首相のいう「戦後レジームからの脱却」であるならば、安倍首相の理想が実現されたときには、ようやく日本も戦後を終わらせることもできるでしょう。もちろん、懸案の皇軍の名誉も取り戻すこともできるでしょう。
戦後を終わらせて、日本を取り戻したい真の保守主義者は、慌てず、迷わず、惑わされず、安倍首相を支持していって欲しいと思います。いま安倍首相を批判するのは容易いですが、それでは改憲阻止を標榜する反日勢力を利するだけでしょう。
小生も、慌てず、迷わず、惑わされず、安倍首相を支持していきたいと思います。
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