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2008年8月 6日 (水)

“核のない世界”のウソ

昭和20年の8月6日は、アメリカが広島に原爆を投下し、何の罪もない日本人を大量に虐殺した日です。

犠牲者のご冥福をお祈りします。

さて本題ですが、どうせ今日の社説は反戦反核ばかりだろうと予想していたのですが、案の定、どうしようもない社説ばかりでした。

産経新聞・【主張】原爆の日 北の核許さぬ決意新たに
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080806/plc0808060255002-n1.htm

読売新聞・原爆忌 核拡散を止めねばならない

http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20080805-OYT1T00766.htm

日経新聞・核拡散への監視を緩めるな

http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20080805AS1K0500305082008.html

毎日新聞・原爆の日 世界は核廃絶の頂を目指せ

http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20080806k0000m070140000c.html

アサヒ新聞・被爆63年―核廃絶は夢物語ではない

http://www.asahi.com/paper/editorial.html#Edit1

細かい違いはあっても、一言で言ってしまえば、産経以外は“核廃絶は人類共通の願い!”と言っています。


しかし、“核廃絶は人類共通の願い”ではないことは明らかです。

核廃絶は世界の願いではない!
http://nonki-nihonjin.cocolog-nifty.com/blog/2008/08/post_30ce.html

産経くらいは本当のことを言ってもよさそうなものですが、今の日本では大手メディアが“本当はどの国もできれば核兵器を保有したいと思っているんだよ”とは言えないのでしょうか。


どの国だって負ける戦争はしたくないのですから、自国より強い国に戦争を仕掛けることはそれほど多くはありません。

したがって、自国が強ければ強いほど安全なのであり、自国民の安全を素直に考えれば、核兵器を保有すべきという結論にならざるを得ないのです。

ところで、今日の社説では、アサヒがキッシンジャーを持ち出して、鬼の首でもとったかのごとく、“キッシンジャーだって核廃止論者になった!”とわめいていますが、なぜキッシンジャーがそんなことを言っているのか、あるいは言うことができるのか、少しも考えないところがまさにアサヒというほかありません。

そもそも論として、アメリカ自身が核兵器を廃止していませんし、する意思もないでしょうから、まさに夢物語なのですが、キッシンジャーが“核のない世界”と言っているのは、それがアメリカ(だけ)の国益に合致しているからです。

今の世界で、核保有国がアメリカを核攻撃することは、核報復で自滅することを覚悟しなければならないので、想定しがたいのですが、核兵器がテロリストの手に渡ってしまえば、話はまったく異なるのです。

自爆テロを見ればわかるとおり、テロリストは必ずしも報復を恐れるわけではないですし、核報復すること自体が困難なので(アルカイダがアメリカで核テロをしたとしても、アメリカはアフガニスタンやイラクに核報復するわけにはいかないであろう)、テロリストに対しては核兵器は抑止力になるとは限りません。

そして、核兵器がテロリストに渡ってしまえば、真っ先に核テロが実行されるのはアメリカでしょうから、アメリカには“核のない世界”を実現するメリットがあります。

しかも、“核のない世界”というのは、実はアメリカが今以上に好き勝手なことができる世界なのです。

なぜかと言えば、アメリカの通常兵器は他国を圧倒しているからです。空母を保有し、世界中に軍隊を展開することができるのは、今の世界ではアメリカだけです。

中国やロシアがならず者国家としてやっていけるのも核保有国だからであって、“核のない世界”では、中国もロシアもアメリカには手も足も出ないのですから、アメリカににらまれたら、明や清ににらまれた李氏朝鮮のように土下座してひれ伏さなければならなくなるでしょう。

現状では、“核のない世界”なんて、アメリカだけが唯一のならず者国家として君臨する世界なのであって、それがわかっているから中国もロシアも核兵器を手放すはずがありませんし、中国が核を保有する以上、インドも核を保有しますし、インドが核を保有する以上、パキスタンも核を保有するのです。

キッシンジャーが今頃になって“核のない世界”などと言っているのも、アメリカがテロリストに核攻撃されたくないという恐怖心と、核のない世界では圧倒的な通常兵器でアメリカが世界に君臨することができるという思惑があるからでしょう。

そんなこともわからずに、キッシンジャーなんか評価している日本の新聞はいったい何を考えているのでしょうか?

キッシンジャーが言っているような“核のない世界”なんて、まさにアメリカだけに都合のいい世界であって、そんなものは“夢物語”にもならないことくらい、考えれば直ぐにわかるのではないですかね、アサヒさんも。

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コメント

こういう風に、文脈の中の一部のみをつまみ食いして、自分たちの主張に利用するところが、いかにも 『アサヒ・クオリティー』(笑)
この手で我々は60年以上もの間、騙され続けてきました。

投稿: お笑いお花畑 | 2008年8月 6日 (水) 午後 09時28分

核武装国が核兵器で担保した軍事的、政治的優位を非核国の要請で放棄するはずないですよ
正直、毎年8月の6日と9日の反核祭典には辟易します
今日の広島の式典に中国領事館の領事が出席した事にサヨクマスコミは、はしゃいでいたが
所詮パフォーマンスの域を出ませんよ
北東アジアから核兵器を取り除く現実的な方法があるとすれば、
日本も核武装して日本も放棄するから、中国、北朝鮮、ロシア、お前らも放棄しろよと呼びかける事だけですね

投稿: sst | 2008年8月 6日 (水) 午後 09時37分

政府が核の議論をするのはまだ先なだけに、このような場が有り難く思います。

8月6日は米国による日本に対しての原爆実験が広島で行われた日です。
何年経っても悲しく想う日です。

本日、テレビでは各局「安らかに眠ってくださいあやまちはくりかえしませぬから」をしきりに言いたがっていました。
その言葉が過ちなのですが。

この広島や長崎の悲劇を感じるのは同じですが、その先左翼は思考が分岐して行きます。

そして、捏造をしてでも反日を正義と思う精神構造にいます。

投稿: ぴん | 2008年8月 7日 (木) 午前 12時20分

核戦略理論では『パラドックス・オブ・ニュークリア・ピース』(核による平和という逆説)と言うそうだ。
「核は核戦争には使えないが、持つことで抑止力を発揮するという武器で 核兵器を持った国同士は戦争が不可能になった」という。
『核による平和』という逆説が在り、核兵器という非情な不道徳な、 武器を持つことで、逆に核保有国同士の抑止能力が均衡状態になって平和が訪れるという。
「使えない,使わない」が、持っている国は、戦争抑止力がまったく違うというから、 日本も最終的には、核を「持つ」ことで「攻撃への仰止力」になるとは思うが・・・・


ただ地球全体に核兵器が増えすぎている。中国でもチベット侵攻の原点になったところに大地震があり、事実は隠されているが何らかの核施設もあり放射能漏れの疑惑もある。最近、世界各地に起きる災害時に危険は多い。核保有国や持とうとする国、せめて5割削減はしていくべきだろう。他もそれに合わせて見直していくように。

投稿: うさたま | 2008年8月 7日 (木) 午前 01時34分

広島と長崎の原爆式典で「日本は核兵器を持たばいため悲惨なことになった。日本の平和と安全を守るため断固核武装を進めよう」と訴える人が出てこないものか。
キューバ危機に際して、米ソの戦争が避けられたのは両者が大量の核ミサイルを持っていたからに他なりません。核は最高の戦争抑止力であり国家安泰のためのツール。
核廃絶は美しい理念ではありますが、核保有国が核を手放すことは絶対にあり得ません。空しい言葉です。

投稿: 守 | 2008年8月 7日 (木) 午前 09時44分

先ず「碑文」の徹去運動でもしないといけません、「過ちは二度と繰り返しません」、アメリカが云うなら理解できますが日本人が作った文章にしては「悪文」過ぎます。

私は残念ながら長崎・広島の慰霊祭は見た事が有りませんので新聞・ネットで知るだけ、市長への抗議はしたことは有るのですが見解の相違180度違いますので途中からは返事も有りませんでしたが、広島市民の方が現実に目覚めてくれなければこんな事が毎年続くのでしょう。

ロシヤ・中国から来た?だけの話、顔を見せて日本は「核」をもたないでね~と押し付けに来ている様なもの、そしてあれだと「核」は持てない様だと報告するでしょう。

投稿: 古田 | 2008年8月 7日 (木) 午前 11時04分

お笑いお花畑さん
コメント、どうもありがとうございます。
アサヒは、自分に都合のいいものにはよく考えずに飛びつく傾向があります。まったくおかしな新聞だとは思いますが。

投稿: saratoma | 2008年8月 8日 (金) 午前 01時53分

sstさん
コメント、どうもありがとうございます。
仰るとおり、今の核武装国が核兵器を放棄するはずがありませんね。自らの優位な立場を自ら放棄するはずがありません。
もう自己満足に過ぎない空想的核廃止論はやめにしてもらいたいものです。

投稿: saratoma | 2008年8月 8日 (金) 午前 01時56分

ぴんさん
コメント、どうもありがとうございます。

>本日、テレビでは各局「安らかに眠ってくださいあやまちはくりかえしませぬから」をしきりに言いたがっていました。
その言葉が過ちなのですが。

まったく同感です。この言葉は本当に嫌いな言葉なのです。近いうちにこの言葉の過ちについて買いてみたいです。

投稿: saratoma | 2008年8月 8日 (金) 午前 02時01分

うさたまさん
コメント、どうもありがとうございます。

>核戦略理論では『パラドックス・オブ・ニュークリア・ピース』(核による平和という逆説)と言うそうだ。

テロリストに核兵器がわたるリスクを捨象すれば、すべての国が核武装することが世界平和への道の一つだと考えています。

>ただ地球全体に核兵器が増えすぎている。

アメリカもロシアも多すぎるので減らそうと考えることはあっても、なくそうとはしないでしょうね。
中国の場合には、ご指摘のとおり、地震で被害が発生しているのかもしれませんが、秘密主義の独裁国家なので、何が起こっているのかわからない恐怖感がありますね。

投稿: saratoma | 2008年8月 8日 (金) 午前 02時06分

守さん
コメント、どうもありがとうございます。
まったく同感です。下手な理想主義ほど世界を理想から遠ざけてしまうものはないのですが、そういう現実主義的な視点でモノを考えようとしないのが問題ですね。
妙な理想主義で自己満足に浸っている方が楽ですからね。

投稿: saratoma | 2008年8月 8日 (金) 午前 02時09分

古田さん
コメント、どうもありがとうございます。

>「過ちは二度と繰り返しません」

とんでもない言葉だと思います。この点はやはり一度は記事にしないとダメですね。この言葉を聞くだけで虫酸が走ります。

投稿: saratoma | 2008年8月 8日 (金) 午前 02時11分

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